皆さん、ご家庭の照明を選ぶ際に「電球色」「昼白色」「昼光色」などの言葉を見聞きした経験はないでしょうか?
このような照明の色味は、「色温度」という指標で表現することができます。
色温度とは何か
色温度とは、ある光源が発している光の色を定量的な数値で表現する尺度(単位)のことで、単位には熱力学的温度のケルビン(K)という単位を用いて表されます。
光の色には、「朝日」「夕日」「白熱球」「蛍光灯」などのように、暖か味のある黄色っぽい光もあれば、青白い光もあります。
これらの光の色はすべて色温度(ケルビン)で表すことができます。
昼間の太陽光の色温度は 5000 – 6000 K ですが、朝日や夕日は 2000 K 程度です。また、澄み切った青空の光はおおよそ 6500 K といわれます。
色温度はどういう基準で決まるのか
色温度は、ある温度において黒体※が放射(熱放射)する光の波長が基準となっています。
※黒体とは、すべての電磁波(光)を完全に吸収して、温度により決まった光を放射する物体のことです。ちなみに、ブラックホールは光を放射しませんので黒体ではありません。
すべての物質は、自身の温度によってさまざまな波長の光を放射しており、その放射する色は、物質や温度毎に異なります。
身近な例でいうと、鉄などの金属を加熱すると、オレンジ色に光って見えるかと思います。
始めはオレンジ色ですが、温度が上がるにつれて、だんだん白く、そしてより明るく輝いて見えるようになります。
こうした現象のことを「熱放射」といい、黒体における温度と放射する光の関係によって色温度が決まっているのです。